移動する(!?)水平線

先日、ツイッターにて、水平線に関するクイズ形式のアンケートを実施させていただきました。

内容はご覧の通りですが、このアンケートについての補足説明をしたいと思います。

出題の画像は線を入れていたので、少し分かりにくいかも知れません。一応、オリジナルを貼っておきます。

出題の元画像

設問②の水平線位置

 

上記2枚の画像の示す通り、答えは②で間違いないと思います。

この被写体であるのは、伊勢湾にある「伊勢湾灯標」と呼ばれる海上の目印になる建築物です。これだけ大型の物は、全国的にも数基しか無いそうです。この灯標を撮影した場所は、いつもの新舞子マリンパークです。位置関係が分かり易いように画像を貼り付けます。

撮影地から灯標までのGoogle Map

 

では、いつもの通り、曲率計算をしてみましょう。目線の高さ5mに設定して、目標物までの距離を2.82kmにします。計算結果は画像参照してください。

https://dizzib.github.io/earth/curve-calc/?d0=50&h0=1.68&unit=metric

 

まあ、灯標までが3kmとして大雑把に計算しても、8-3=5km。なんと5kmも違っています。肉眼で見たとしても、さすがに5kmの違いは認識出来ると思います。
ではこれは一体、どうゆう事なのでしょうか?

実は、この画像には、と言うか、私達の見ている水平線には、実は「トリック」が隠されているのです。
そのトリックと言うのは、ズバリ【蜃気楼】です。

これは、画像ではなく動画でご覧いただいた方が判りやすいかも知れません。

ちょうど同日の同じ時間帯に撮影した動画が上記のものです。

伊勢湾灯標の背後に船が通過しているので、Tweetの画像はCGではないと解っていただけるでしょう。そして、灯標の脚部分と海面の接する部分が水平線にも見えると思います。きっと、観測地の標高と灯標の距離を聞いていなければ、地球の曲率に準じた水平線だと勘違いしてしまうのも無理はないでしょう。

これを実際の場所で、目の当たりにした時、
「そこに水平線がある!」と言われたら、十中八九信じてしまうと思いませんか?

私もフラットアーサーになるまでは、水平線までの距離の出し方など、知る由もありませんでしたから・・・。

水平線までの距離の出し方ですが、これには公式があります。

上記数式が、それです。

xが水平線までの距離、Rは地球の半径、hは目線の高さです。図に表すとこんな感じです。上記の例の場合は、hが5mとなります。

 

この公式を自分で計算しなくても良いのが、Earth Curve Calculatorと言うWebサイトになります。フラットアーサーの人達は、このサイトを利用することが多いですね。アンチフラットアーサーの連中は別のサイトを使ったりしていますね。ただ、そのサイトの計算式には、等価地球半径を加えているので、純粋に球体地球の曲率とは違っています。等価半径などと言う、ハッキリと証明されていない数値を加えるのは、いささかずるいと思いますw 少しでも、水平線の距離を誤魔化したいのでしょうねw まあ、私に言わせれば、地球の形状すら証明はされておりませんが・・・。

では、伊勢湾灯標を写した際の本当の水平線の位置は、どこになるのでしょうか?
それは、この画像が示してくれています。どうぞ。

ご覧いただけましたでしょうか?

水平線の位置は、思っていた以上に「上」にあると思いませんか?

論より証拠。これが、大気の状態が良い時の本当の水平線の高さとなります。

はじめの画像との比較をどうぞ。

上記画像の右側の写真の水平線までの距離は、前述の通り【2.82km】。では、左側の写真、その水平線までの距離はというと・・・?

それは、対岸の浜辺まで続いています。距離にすると、約20kmと言ったところでしょうか。しかしながら、対岸までとなると、この写真で判断するのは中々難しいかも知れませんね。

それでは、同じ日に撮影した別の写真を見てください。P1000の限界までZoomした写真です。場所は少し北になりますので、距離も短くなります。16km位です。つまり、確実に確認出来る水平線までの距離が16kmまで伸びていると言う事です。

 

対岸が写ると言うことは、もう、その時点でフラットアース確定であろう。しかし、それでも、アンチフラットアーサー達は抵抗するからね。

ああ、話が少し脱線してしまいました。今回の記事は「水平線」についてですので、本題に戻りましょう。

ご覧いただいた通り、
この様に見た目の水平線は変化するのです。

観測日時によって、水平線の位置は高くなったり低くなったりするのが、この画像によって証明出来たと思います。その主な原因は「蜃気楼」だと言う事もです。

普段、我々は、水平線の事を漠然と捉えていると思います。海に行った時に見える「空と海の境目」を「水平線」と呼んでいます。もちろん、その認識は一般生活で使う分に於いては間違っていません。しかし、地球のカーブを観測する意味に於いては、間違っているのです。

私達は、この様な違いを特に気にする事もなく、日常的に「水平線」と言う言葉を使ってきたのです。そして、その水平線の実態は、地球のカーブによる視認出来る限界点とは違っている事を意識もせず「水平線」を解った気でいるのです。

この「解った気」、つまり解ったつもりのまま「水平線」を議論すると、その延長線上には、正しい【結論】が導き出せません。その事をご理解いただきたいが故に、最初のTweetの水平線クイズを実施したのであります。

Tweetの答えは「②」で合っています。
しかし、計算上の水平線は、もっともっと遠くになければおかしいのです。球体のカーブによる水平線の正しい位置は、7.98kmの距離なのです。写真の伊勢湾灯標までの距離は、2.82kmなのですから。その差は、5.16kmもあります。もう一度、写真を御覧いただきましょう。

並べると一目瞭然ですね。
この伊勢湾灯標の例で判る通り、普段から我々が眼にしている水平線は、本来の位置とは違っている可能性があるという事です。しかし、水平線までの距離を計算式を使って出したり、その水平線までの距離をGoogleEarthで調べて距離を確認することを一般の人がするでしょうか?
おそらく、そんな面倒な事はしないと思います。もちろん、私もそんな事は今までした事がありませんでした。フラットアースを知るまでは・・・。

ここまで、長い話にお付き合いいただきまして、誠にありがとうございます。

私が、なぜ、この「水平線」の話題を取り上げたかと言うと、フラットアースを理解する上で、とても大切で、しかも、とても身近な材料になるからです。

一口に【FlatEarth / フラットアース】と言っても、この理論を知るのには、数多くの情報と、それを裏付ける実験や検証が必要だと考えております。フラットアースの情報をどこかで得たとしても、それを自ら裏付ける行動を取らなければ、本当に腑に落とす事が難しいと思っています。だって、現実を知ってしまうと、これまで、真実だと思っていた出来事が、全部ひっくり返る様な理論ですからね。
その人生をひっくり返す新事実を、シンプルでありながら、とても簡単に検証する方法が、この水平線の確認だと最近気付きました。

これまで、フラットアーサーと言えば、地球のカーブによって遠くの見えないものが見えている、と言った証明方法が多かったと思います。浜辺に出掛け、超望遠レンズを備えたCOOLPIX P1000を用意して、三脚に載せて、20km先の対象物を捉える。
この場合、20km先の対象物は、18.5mも水平線の向こう側へ隠れる計算となり、この時の水平線の位置は約4.6kmとならいといけません。これが、多くない投資金額と、さほどスキルを必要とされない撮影技術によって、フラットアースを自分の目で確認出来る方法のひとつとして、広まっていたと思います。

下の動画は、浜辺から水平線近くの船を捉えた映像です。肉眼では水平線だと認識している場所よりも、更に向こう側へズームすると船が姿を現します。この映像が良い例だと思います。今まで、水平線に船が隠れたと思っていた現象が、実は、単純に遠去かって見えなくなっていただけなのだと。最初の1分半くらい観て下さい。

しかしながら、多くないと言っても、カメラに12〜13万円、三脚に5〜6万円、プラス周辺機器で数万円を投資すると、ざっと20万円は掛かってしまいます。最新型iPhoneに20万円を払うならともかく、実生活に於いて、何ら影響を与えないであろう地球の形状を確認するだけで、その金額を投資しようとする人は、よっぽど疑り深い人か、生活に余裕のある人くらいしょう。

しかしですよ。

この水平線までの距離であれば、そこまでの投資は必要ありません。
最近のスマートフォンカメラの高倍率ズームやお手持ちのコンデジ、双眼鏡があれば、水平線の確認は出来ると思います。

水平線までの距離は、海岸の波打ち際に立っているのなら約4.6km位の位置です。もしも、堤防に立っているとしても、標高は5m前後だと思いますので、そうすると、水平線までの距離は約8kmと言う事になります。この位であれば、大層な観察機器は必要ありませんね。

そうして、じっくりと水平線を観察すると、その空と海の境目が地球のカーブで見えなくなる水平線なのか、蜃気楼による錯覚なのか、それとも、認識の違いで気付けなかった水平線の位置なのかが、はっきりとする筈です。

ちょっとした空き時間に、ふと立ち寄った海のついでに、ひたすら真っすぐな道路を通った時など、4.6km先を観察してみてください。きっと、新しい発見に出会えると思います。
そして、その水平線・地平線が地球のカーブによるものなのかを考察してみてください。それが本当にカーブなら、地球は球体ですし、4.6kmよりも遠くが写っていれば、地球は平面か、半径6,371kmと言う大きさが間違っている事になります。
こんな知的遊びなら、わざわざフラットアースを信じる必要もないし、無駄にお金を使わなくても済む筈です。

もちろん、アンチフラットアーサーの皆様も、私のようなフラットアーサーを叩くネタがひとつ増えるので、ぜひとも、水平線チャレンジをしてみてください。

こういった観察を繰り返すことによって、地球が半径6,371kmの球体であった場合の水平線の位置が感覚的に判るようになってきます。これは地上でも同じです。地上の場合は、土地の起伏や道路の左右カーブで判別が付きにくいですが、大まかな地平線の位置が感覚的に身についてれば、物が隠れる場所が、カーブによる地平線の向こう側へ隠れてしまっていて見えていないのか、それとも、視力の限界点を越えてしまっているだけなのかが判別出来るようになってきます。

そして、その感覚は、地球がカーブしている球体なのか、そうではないのかの判断材料ともなることでしょう。

 

まとめ

ここまで、読んでいただいた皆様方に感謝します。

この様に、フラットアースと言うものは、オカルチックな題材をワイワイ喜んで盛り上がるムー的な趣味でもなく、根拠も薄い題材をワクワクしてSNSで発信している陰謀論的な集まりでもないのです。

フラットアースは、純然たる科学に基づいた理論なのです。

「地球平面説」と聞いて、トンデモ話しかよwと思った方は少なくないと思います。
しかし、どうでしょう?これまで、この記事で述べていた事は、非科学的な考察だったと思いますか?あやふやな公式や情報や、観察的事実を無視した内容だと思われたでしょうか?

現代科学が提唱している「地球球体説」による水平線までの距離、球体カーブによる見えなくなる対象物の高さなど、その計算方法は地球半径6,371kmを基準にして算出しているのです。フラットアーサーが勝手に設定した数値ではありません。

水平線までの距離は、現代科学の確認なのであります。新しい科学的理論ではありません。観測による結果が、なぜか、提唱されている地球半径とは一致しない事実を述べているのです。

この事実を念頭に置いた上で、今一度、ご自身へ問うてみてください。

 

見えている水平線・地平線は、地球のカーブによるものなのか?を。

 

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